万年筆の魅力とは

万年筆というと、みなさんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?「高級品だからなかなか手が出ない」「めんどくさそうだし、使いにくそう」「別に普通の文房具で十分」このような声をしばしば耳にしますし、また実際に使っている方も見かけることが少なくなりました。数十年ほど前までは、万年筆は高級贈答品の定番として、また一人前の社会人としてのステータスとして、広い人々の間に地位を獲得していました。しかし、現在ではそういった「万年筆信仰」のようなものは確実に薄れてしまいました。ワープロ、パソコンと経由した文章入力ツールが広まり、字を書くという機会そのものが減少したことも、万年筆の衰退に大きな影響を与えました。しかし、万年筆が持つ魅力そのもの自体が損なわれた訳ではありません。自分専用としてカスタマイズ出来る万年筆の書き心地は、快感にも似た嬉しさを伴っていますし、しっかりメンテナンスされた万年筆というものは、何世代にも渡って使い続けることができます。そのような愛着こそ、他の筆記具やツールにはない万年筆だけの大きな魅力なのです。

モンブランの万年筆

いまだ世界中のたくさんのメーカーが万年筆を製造しています。メーカーごと、または製品ごとに、それぞれ違った特徴を持っているものです。そんな数ある万年筆メーカーのなかでも、際立った知名度と評価を得ているのが、ドイツの万年筆メーカー「モンブラン」です。万年筆のことなどほとんどご存じない方でも、万年筆=モンブラン、という図式のイメージを持たれている方が多いことでしょう。黒い本体ボディと金色のクリップ、というスタイルは、今やほとんどの高級万年筆が採用しているお馴染みのものですが、その定番形を最初に作り出したのが、モンブランの「マイスターシュテュック」というモデルです。「調印式モデル」とも呼ばれ、1924年に発売を始められてから、世界中で愛され続けてきた一本なのです。その時代時代で世界を代表するような著名人たちがしばしば愛用していたことから、いつしかこの二つ名が与えられ、以来モンブランは万年筆ブランドとして揺るぎない地位を確立したのでした。

パーカー万年筆と日本のメーカー

今となってはいささか時代錯誤かもしれませんが、時計ライター万年筆の三つを「男の三種の神器」とするキャッチフレーズが、かつての日本では広く浸透していました。その頃、万年筆の定番ブランドとして名前を挙げられていたメーカーが、イギリスの「パーカー」社です。創立は1892年、第一次大戦時には兵士用ペンの受注を請け負ったりと、世界的に見ても長い歴史を持ったメーカーで、モンブランと肩を並べるブランドとして、今なお多くの人々に愛用され続けています。もちろん、「今から万年筆を使い始めてみようか」と思われた方が、なにもこのような高級品から始める必要は、まったくありません。国内でも、パイロット セーラー万年筆、プラチナ萬年筆などの優良メーカーが、求めやすい価格のモデルも販売しています。そういった、スタンダードかつレギュラーな一本をまず入門として手にしてみて、それから少しずつ万年筆の魅力に触れいってはいかがでしょうか。

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